【問題1】
卓上のチーズについて、下記の問いに答えよ。
(1)A、Bのチーズを試食して、各チーズの特徴がわかるようにテイスティングコメントを記せ。
(2)A、Bはそれぞれどのタイプに該当するか、また原料乳、およそのMG/ES(%)を、枠内に記載の選択肢からあてはまるものを選び、○で囲め。
(3)Aは地理的名称保護の対象外のチーズである。乳酸菌を添加するより前の製造工程で、同タイプであるBrie de Meaux と異なる点を2つ挙げ、またそれによって現れるAの風味の特徴を記せ。
(4)Bのタイプ全般の特徴的な製造工程を具体的に記し、この工程によってどのようなことが起こるか説明せよ。
【問題2】チーズ専門店での業務について、下記の問いに答えよ。
(1)本日入荷したBleu des Causses 800g(写真参照)を、カット販売する。
①100gにカットしたものを4つ店頭に並べる。どのようにカットするか、下図に実線で記せ。
②カットをするのに最も適した道具を選び、記号(アルファベット)と名前を記せ。
③さまざまなブルーチーズがある中で、お客様にBleu des Caussesをお勧めするポイント(特長)を記せ。
④Bleu des Causses購入のお客様に、扱い方や保存方法についてどのようにアドバイスするか記せ。
⑤チーズをカット包装する際に想定される異物混入にはどのようなものがあるか。人に由来するものと、物に由来するものを挙げよ。また、それらの混入を防ぐために注意すべきことを記せ。
⑥Bleu des Caussesに限らず一般に、チーズの冷蔵温度はどの程度が好ましいか記せ。
⑦その冷蔵温度管理を徹底するために注意する点を2つ挙げよ。
⑧店頭でのカット販売に先立ち、事前に保健所から取得しておかなければならない許可の名称を記せ。
(2)料理好きな友人の誕生日プレゼントにチーズを贈りたいというお客様が来店された。予算は5,000円程度で、イタリアチーズ3種類を希望されている。選ぶチーズの名称と、選んだ理由を記せ。
【問題3】 チーズを扱うレストランでの業務について、下記の問いに答えよ。
お客様からEpoissesの注文を受けた。レストランには、熟成が進んで生地が非常にやわらかくなっているA、熟成が若く中心にチョーク状の芯があるB、の2つのEpoissesがある。
(1)AとBのEpoissesの風味の違いをお客様に説明せよ。必ずしも会話調でなくてよい。
(2)お客様から「AとB両方とも食べたい」という注文を受けた。それぞれの熟成状態に適したサービスの方法と副食材を記せ。
(3)さらに、「このチーズに合うお酒を選んでほしい」と注文を受けた。それぞれと相性がいいアルコール飲料を提案し、その理由を記せ。
【問題4】 輸入チーズに詳しいが国産はよく知らないという人を対象に、国産チーズ2種類の試食を交えたセミナーを行うことになった。講師として、どんなテーマで、どういうチーズ(2種類)を選び、どのような内容にするか記せ。チーズは必ずしも具体的な商品名でなくてもよい。
【問題5】多くのチーズの製造にはレンネット(凝乳酵素)が利用されている。伝統的に用いられてきた動物由来のレンネットは、その動物の体内で、本来どのような役割を持つ酵素であるか、説明せよ。
【問題6】
(1)下表は飲用乳や乳製品の栄養成分表の抜粋である。
(食品100gあたり 日本食品標準成分表2020年版[八訂]より)
表中のAに該当する品名を下枠から選び解答欄に記せ。また、選んだ理由を述べよ。
(2)100kgの原料乳からゴーダを造る場合、あるいはカマンベールを造る場合、何kgくらいのチーズを造ることができるか、下枠の選択肢(数字)の中から、それぞれ1つ選べ。
(3)ヨーグルトとチーズとバターについて、「造り方の基本的な相違」がわかるように記せ。
二次試験 出題の趣旨
問題1:製法に由来するチーズの特徴を正しく理解できているかを問う。
問題2および3:チーズに適したカットや提供方法・取り扱い方について理解できているか、また、適切な説明・提案ができるかを問う。
問題4:国産チーズについての知識と、それをわかりやすく魅力的に伝える力を問う。
問題5:凝乳酵素について問うことで、ナチュラルチーズ製造工程の原理についての理解度をはかる。
問題6:一次試験で解けなかった問題を放置しないで正しく学び直しているかを問う。
*解答例の開示は行いません(紙面・ウェブサイト等での掲載なし)。
出題の趣旨を参考にし、教本を元に解答を導きだしてください。
*試験問題に関する質問には一切対応しません。
*掲載した試験問題はウェブサイト用に体裁を加工調整しています。
*転載複写は固くお断りします。
ⒸNPO法人チーズプロフェッショナル協会